手のふるえ(振戦)について|調布市仙川の内科・整形外科

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手のふるえ(振戦)について

投稿日:2023年2月25日

カテゴリ:院長ブログ

こんにちは。院長の谷川(脳神経内科専門医)です。

「字を書こうとするとふるえてうまく書けない。」

「コップを持つ手がふるえる。」などで当院を受診していただく方がいらっしゃいます。

ふるえは、医療用語では“振戦”と言います。

振戦というとパーキンソン病を思い浮かべる方が多い方も知れません。パーキンソン病による振戦は力を抜いたときに起こる、いわゆる“安静時振戦”が特徴的で、ふるえ方としてはゆっくりとしたふるえです。歩いているとき(手は力が抜けているため)手の振戦がでやすいです。

それに対して前述の(字を書く、コップを持つ)など、動作にともなってでる振戦=“動作時振戦”が、脳の異常がないのに認める場合、本態性振戦と呼ばれます(“本態性”=“原因がわからない”という意味です)。実は40歳以上の4%、65歳以上の514%が本態性振戦と言われており、当院でも振戦で受診される患者様のほとんどが本態性振戦です。これだけ多くの患者様がいますが、その原因は特定されておらず、患者様は仕事など日常生活で不自由を強いられることがあります。治療としては内服治療の他に、ふるえに関与する脳部位を凝固する手術や、電極を埋め込んで電気刺激を行う治療が行われることがあります。

その他には甲状腺機能異常症や精神薬の薬剤の副作用でも振戦生じることがあります。

ふるえはそのタイミングや様式によって診断が分かれるため、専門医による診察と診断が大切です。早期に診断して、できるだけ早くつらい症状を改善させるためのお手伝いをさせていただければと思います。​

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