冷え性に対する漢方薬「当帰四逆加呉茱萸生姜湯」|調布市仙川の内科・整形外科

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冷え性に対する漢方薬「当帰四逆加呉茱萸生姜湯」

投稿日:2023年10月11日

カテゴリ:院長ブログ

こんにちは。院長の谷川(総合内科専門医)です。

朝晩、寒く感じることが多くなりましたね。

これからの季節、四肢の「冷え」で相談されることが多くあります。

そんなとき、漢方薬「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)」をお勧めすることがあります。

この方剤は、血虚(けっきょ)と呼ばれる、四肢の血のめぐりが悪い状態の方に用います。またこの長い名の中にある「四逆」とは、四肢末端の冷え=「頭寒足熱の逆」の意味ですので、血のめぐりが悪く、末端が冷える方に適した方剤と言えます。

主生薬である「当帰(とうき)=セリ科の当帰の根」は血のめぐりを改善する作用があり、「呉茱萸(ごしゅゆ)=ミカン科の呉茱萸の種」、「生姜(しょうきょう)=しょうが」は体を温める作用があるため、これらが合わさって冷え性を改善すると考えられます。

またこの方剤のおもしろいところは、冷えだけでなく、頭痛、腰痛、月経痛など「痛み」に対しても効果があることです。私の外来では、難治性の片頭痛患者さんで、冷えの体質がある方に用いて著効することがあります。鎮痛作用を持つ「細辛(さいしん)」を含むことが理由として考えられます。

効果を実感するまでの期間ですが、私の経験では、23週間の内服で、

「なんとなく温まってきた感じがする。」

「冷えも改善してきて頭痛もあまり感じなくなった。」

と言っていただけることが多いです。冷えや、冷えにともなう頭痛、腰痛、月経痛でお悩みの方、私の外来でお気軽にご相談いただければと思います。

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